

唐津焼の文化から生まれた瓦の菓子型で
伝統菓子を作り続けるということ。
「篠原三松堂」三代目店主の篠原宏司さんは、お昼は「伝統菓子」の製造、夜は創作レストラン「Cerfeuil」(セルフィーユ)のシェフをしている。気が付けば小学生のころから落雁(らくがん)などの干菓子(ひがし)を手伝い、高校生になった頃には、お餅の製造を任されていた。篠原三松堂が手掛けるお菓子は、お祝いやお供えなど人の大切な節目に関わったものばかりだから、お菓子づくりだけではなく、その背景にある文化をしっかり知っておかなければならない。そこにはノウハウ本では知りえない内容もある。例えば唐津の結納には「小笠原流」という地域性があるが、今では知っている人も少なくなった。
先代の苦労の上に今の自分たちがある。その感謝の気持ちが、自ずと受け継いできた伝統や文化を次世代へ繋ぎ、残していくことへの想いに繋がっている。足すことも引くこともなく受け継いだ伝統菓子を作り続ける篠原さんだが、その根底には唐津という地域への深い愛情がある。
篠原三松堂(しのはらさんしょうどう)
住所:唐津市魚屋町2006 電話:0955-72-4406(FAX兼) 営業時間:10:00~19:00
休日:不定休 駐車場:なし WEB:https://www.facebook.com/taigasi